ムシトリナデシコです。
食べられるのかどうか?
ナデシコ科は食用に適さず、花が綺麗なのでもっぱら観賞用に栽培されるものが多く、このムシトリナデシコも園芸種が野生化したものです。
有毒ではないので我慢すれば食べられるでしょうが、筆者は無理でした。
味はどう?
噛んだ瞬間にものすごい苦さが口内に充満します。噛めば噛むほどその苦さは倍増し、苦み以外の味は感じなかったぐらいの強烈なもので、すこし舌の痺れもありました。
食べられる量はどれぐらい?
食べられません。苦すぎてどう転んでも食べる気にもなりません。人にも勧められません。
茹で時間、食感、味付は必要か?
茎が固そうだったものの、2分で食用に適する柔らかさだけにはなりました。生の状態では、それほど青臭さはなく、癖もなさそうに見えました。湯気も強烈な異臭はまったくせず、ほんのりと青臭さが漂うだけでした。しかし、噛んでみると苦さは強烈で、今まで100種以上試食してきた中でトップになるほどのレベルでした。この苦さは醤油の味付けでもまったく消えず、醤油の味をわずかに感じた直後に苦さが一気に押し寄せてくるので、食べるまでに至りませんでした。
この雑草は?
名前の通りの虫を捕食する植物ではありません。茎周囲に粘液を出して、アリをはじめとして小昆虫をくっつけるようです。ただ、この野草が昆虫を食べるわけではなく、花の蜜泥棒のアリを防除するため、粘液を出して花にたどり着けないようにするとの見解があります。
ムシトリナデシコは繁殖力が強く、今回のように河原のほぼ砂地でも十分に自生してしまい、庭に生えると花は綺麗でも背丈が1m近くまで伸びるのでかなり邪魔になりますね。カレンソウのように味は極悪でも、蚊よけになるような野草ではないので悩ましい所です。
カレンソウは舌がしびれる 毒成分あり - 雑草生活 ~weed
ほうれん草を最高値10、青汁を3とした場合の基準とし、0の場合、食べられない食材とします。
ムシトリナデシコ:0
【まとめ】
・茹で時間は2分
・味は苦すぎてとても食べられない
・量としてひと口ですら食べられない
・塩以外の味付けをしても不味い
・食感だけは合格点
「罠」
花が綺麗な紫色で、葉っぱも厚みがあり、青臭さもないので食べられそうな外見を醸しだしながらも、実際は苦味の塊のような野草でした。見事な罠にかかった次第です。