ムスカリです。
食べられるのかどうか?
どれだけ調べても毒はあるという記述はなかったものの、園芸種として普及したのがまた野生に散らばったので、食べられるものと思わないほうが身のためでしょう。
味はどう?
ズバリ、遅れてくる強烈な苦味があり、5分経つと舌が痺れる感覚にもなります。苦味は野草の特色であるものの、かなりレベルの高い苦味と言えます。近い種類の苦みとしてはカレンソウがあります。
カレンソウは舌がしびれる 毒成分あり - 雑草生活 ~weed
食べられる量はどれぐらい?
無毒なので我慢すれば食べられるでしょうが、筆者はひと口でさえ無理でした。
茹で時間、食感、味付は必要か?
茹で時間は3分。球根植物なので、今回は青紫のブドウ状の花と地面からぴょんと伸びた茎だけを調理してみました。茎は水菜に似ており、パサパサ感もなく、食べられる期待感をもって口にいれたものの、噛んでいく度にじわじわと苦味の汁が出てきます。しかも、かなり長い間口内に充満します。さらに花に至っては、茹でても青紫の色合いを保っており、本当に食べても大丈夫かと思える見た目通り、ひと口噛んだだけで、茎の数倍は強烈な苦味がおそってきました。 この苦味は醤油をつけようとカツオ節をまぶそうがまったく衰えを知らず、そのまま苦いだけでした。唯一茎の食感だけは良かったというのがこの野草の感想でしたね。
この雑草は?
野草の命名の語源はムスクに香りが似ていることからつけられました。ムスクとはジャコウジカの雄からとる香りを付けるための原料です。確かに茹でている時の匂いがシナモンに近い匂いを醸し出しているのを感じてました。
春先3月~5月の花を楽しむ園芸種だけあって、その他の利用法は特になく、薬効も無いようですが、ムスカリのエキスがマダラカミキリムシに効くのではないかという論文もあります。トルコのムーラ大学理学部生物学科が出しています。
http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.415.5180&rep=rep1&type=pdf
なお、ムスカリは球根植物なので邪魔と思って除草剤をかけても効きませんので、数が多くないうちに地道に球根ごとひっこぬくか、他のエリアに侵食しないように根止板を使って根っこが広がらないようにすることが必要です。根止板は芝生が広がらないようにするための造園関係の用具です。
ほうれん草を最高値10、青汁を3とした場合の基準とし、0の場合、食べられない食材とします。
ムスカリ:0
【まとめ】
・茹で時間は3分
・味は茎花ともに激苦
・量としてゼロ
・塩以外の味付けをしても苦味は不変
・食感だけは水菜もどき
「失望」[失意]
欧州では青花はネガティブな意味ととらえられ、この花もそういう意味合いでつけられたようです。個人的には色合いの綺麗さと粒粒の花状から、小躍りなどとつけてみてもいいと思えます。