仕事場で早くもヤマグワの実が完熟したので、ひとつまみ生食してみただけでは飽き足らず、ジャムを作ってみました。ヤマグワの実は通常6月初めぐらいに黒く熟しますが、ここは土壌がいいのか樹木全体が黒々とした実に覆われ、半月は早いです。男料理なので、野草オヒタシと同じように「凝らずに簡単にできる」やり方です。
作り方は?
[材料]
・完熟ヤマグワ実 約1kg
・黒砂糖 おおさじ4杯
・レモン果汁 レモン1/4
・塩 ほんのひとつまみ
[調理法]
1.完熟ヤマグワの実は傷みやすいので、さっと洗って鍋に移し替えます。人によっては果軸(葉っぱと実を結ぶ緑色の茎状のもの)を一つずつ丁寧にとっている場合もありますが、完熟実はつぶれやすいのと面倒くさいので、筆者は一切とりません。
2.砂糖を豪快に鍋に降り、中火で煮ます。そしてお玉で粒々がなくなるがごとく、力を入れてかき混ぜます。時間にして10分程度。
3.塩をひとつまみと、レモン果汁(レモン1/4)を入れて、弱火にしてことこと煮込みます。時間は10分程度でこの間もひたすらお玉でしごきます。
4.冷ましてしてからビン詰めして完了。
冷ます時間を除けば、30分程度で終わります。
それと、注意点は水を入れて煮ないことです。この記事を書く前に砂糖だけで煮た「砂糖バージョン」、水と砂糖を加えた「加水砂糖バージョン」、水と砂糖と塩を加えた「加水砂糖塩バージョン」と幾つか試してみましたが、一番しっくりきたのが、上の記事のような「砂糖塩レモンバージョン」でした。
味はどう?
安物市販品のジャムの甘さに比べると、甘さは少ないです。生食に比べれば、香りも飛んでしまっているものの、レシピに塩を追加しただけで妙なコクが生まれます。レモンは香り付けの意味もありますが、酸っぱさがあると桑の実の生食をおもいだすので、おいしさはアップします。
ヤマグワは要注意植物だった!
何と環境省指定の侵入外来植物になっていますが、この木自体が問題なのではなく、チチュウカイミバエ・クインズランドミバエ蔓延地域からの輸入禁止という意味で小笠原諸島への持ち込みが禁止されております。
日本本土では、養蚕業が盛んだった時代(明治時代)に日本各地に行きわたったので、今さら駆除の方法はないでしょう。
なお、今回は葉っぱはたべてませんが、洞窟おじさんで有名な加村さんは、クワの葉っぱが野草で美味しいと指摘してました。洞窟おじさんとは、14歳から40年以上野宿一筋で荒野を生き延びたサバイバルマンです。
「彼女のすべてが好き」「共に死のう」
なぜこうも意味の違う内容なのか見当もつかないあてはめ方ですが、ギリシャ神話の恋人たちの悲恋からこういう名づけ方がされてます。