ススキです。
茹で時間は?
どうみても柔らかくならなそうな素材ながら取り合えず5分煮た結果、多少水分は吸ったものの生と大差ない状態でした。うーん、これまでの最強レベルの固さかもしれない。イネ科なので、生の状態、湯気ともにほんのりと香りがしてました。それにしても、カミソリ並みの葉縁は取扱いには注意ですね。別の場所ですぐ近くを通ったときに、軽く手の甲を切りました。
味はどう?
包丁で切るのに難儀した素材はたべられません。1cm幅で切ったものの、噛んでもまったく細かくならず、味もなく、皮でも噛んでいるかのようなものでした。素材の香りもまったくありません。
食べられる量はどれぐらい?
たべられません。牛、ヤギは好き嫌いなく食べるようですが、セルロースだけでできているかのような雑草は人が食べるものではありません。名月をバックに風で揺れているのを鑑賞する植物ですね。
味付は必要?
味付以前の問題ですが、醤油をつけてもかみ砕けないので同じです。
食べた感触は?
固いにつきます。反芻動物か臼歯がよく発達している草食動物じゃないと細かくなりません。
ススキの利用法
名月の飾りとしての利用は知っての通りですが、明治までは家が茅葺(かやぶき)だったため屋根素材としての利用があったものの、人向けにはほとんど利用されません。食べようとしてしても、味も香りもなく、噛み切れないばかりか凶器にもなりかねない葉の縁(ふち)をもっているのでむずかしいでしょう。家畜飼料として利用されている程度ですね。
今回は、ススキの根に寄生するナンバンギセルがありましたが、絶滅危惧種Ⅱに指定されているぐらいなのでススキがあればいつも見つかるわけではありません。
ほうれん草を最高値10、青汁を3とした場合の基準とし、0の場合、食べられない食材とします。
ススキ:0
【まとめ】
・茹で時間は5分
・味なし、香りなし
・量は食べられない
・醤油をつけても同じ
・食感は固すぎて皮でも噛んでいるかのよう
「秋風に思いをよせて」
意味不明な花言葉がある一方、この雑草のように風にゆらいでいる状態を現しているだけのものもあり、不可思議な分野です。