フジバカマです。
春の七草は粥にして食べることが主であるのに対して、秋の七草は鑑賞目的にされます。ここは別ですが、誰もススキを食べようとは思わないですね。
茹で時間は?
花は有毒との情報もあるので、今回は葉っぱだけです。最初2分にしたところ、葉っぱの厚みがあるのでまったく水気も含まず追加3分にしました。生の葉茎はキク科そのものの匂いがかなり強いです。それに、茹でるまで時間が空いてしまったので葉っぱが幾分乾燥気味になった後は、桜餅のようないい匂いに変化してました。キク科は煮汁がかなり緑色に変化する事例にもれず、この雑草もやや茶色系の色まででてましたが、灰汁はそれほど出ません。
味はどう?
とにかくキクの香りがものすごいですね。ブタクサなどはまだかわいいもので、口に放り込むとヨモギ並にかなり強い香りがしてました。味は苦味が何回か噛んでじんわり染み出して来ます。
食べられる量はどれぐらい?
ひと口まででしょう。香りが強すぎるため、芳香剤でも口内に放り込んだような感覚があり本格的に食べるまでには届きません。
味付は必要?
キクの香りは醤油をつけても変わりませんが、苦味は多少は和らぎます。味付ナシなら箸の先ほどしか食べる気になりませんが、ひと摘まみぐらいまで増量できます。
食べた感触は?
新芽ではないので、葉が分厚くかなり固めです。それに3分にても水気をあまり含まないので噛み心地はいいものの、苦み成分以外の旨味はありません。
フジバカマの利用法
キク科特有の香り成分満載の雑草(草花)なので、芳香剤や入浴剤に利用されています。乾燥した葉っぱを布袋に入れて、湯船に浸して入浴すると「疲労回復」「血行促進」にいいようです。簡単にできるのがいいですね。食材としての利用はされておりません。
源氏物語(藤袴)、万葉集にも出てくる雑草で、秋になると川辺で薄い紫の花の帯が見られていたようですが、近年ではあまり見かけなくなっており、環境省の準絶滅危惧種に指定されています。準絶滅危惧種は、当面絶滅する心配はないが、将来的に絶滅危惧種に昇格する可能性のある種をいいます。
ほうれん草を最高値10、青汁を3とした場合の基準とし、0の場合、食べられない食材とします。
フジバカマ:2
【まとめ】
・茹で時間は3分でも固い
・味は苦味がしみだし、香りはキクの芳香剤
・量としてひと口まで
・醤油があって始めて試食ができる
・食感はいい
「ためらい」
たしかにキクの芳香剤は食べるのをためらいますね。多分意味が違うでしょうが。