ハハコグサです。
食べられるのかどうか?
春の七草(※)のひとつなので問題なく食せます。素材にまったく癖がなく、かすかなキクの香りがするのでおかゆには最適でしょう。キク科の雑草です。
(※)セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ
の「ゴギョウ」に該当します。
味はどう?
素材自体に味はありませんし、醤油をつけてもわずかに旨味が増すだけです。ただし、葉っぱと茎共に雑草特有の灰汁が少ないせいか、雑草食の違和感ではなく、野菜として食べたときのような雑味、青臭さのない味わいを堪能できます。花はキクの香りが葉茎よりも強いですが、苦味などはありません。普通に食べ物として食べられます。
食べられる量はどれぐらい?
食べられる雑草として周知されているので無毒ですが、オヒタシで食べる場合豆皿程度までがいいです。
茹で時間、食感、味付は必要か?
茹で時間は3分。葉っぱ柔らかく2分程度でもよかったですが、茎がかなり固く、3分でも固いままでした。茎の固さに沸騰時間を合わせると葉っぱが粉々になってしまうので、3分で妥協しました。ハハコグサは生の状態でもあまり香りもせず、湯気はほんのりとしたキクの香りがします。特徴的な味はないもののの素材だけでも食べられる食材ですが、醤油をつけるとまったく違和感なく食べられます。
この雑草は?
キク科の雑草です。花期が3月以後とされますが、上の写真で採取したのは、2019年12月でした。暖かすぎるので春と勘違いしてしまっているのかもしれませんね。
春の七草として有名ですが、ギョウ/オギョウ(御形)の語源は、厄除けのために御形とよばれる人形(ひとがた)を川に流した、雛祭りの古い風習が関係していると考えられてます。
一方のハハコグサの語源として、茎葉全体に白く軟らかい毛が密生し、花の冠毛も起毛状にほおけ立つことから、別名ホオコグサとよばれ、これを昔は「ほほける」を「ははける」と書いたので、当て字でハハコグサに転訛したと言われます。当て字の転訛となっている点で、母子草という情緒的な名前の付け方ではないのが残念ですね。
ハハコグサは、咳止めや利尿作用の効果があります。花が咲いている時に全草を引き抜き水洗いして、風通しの良い日陰で充分に乾燥させたものを、煎じて飲むとよいです。
食用としては、粥の材料にするぐらいで加工品は販売されておりません。
ほうれん草を最高値10、青汁を3とした場合の基準とし、0の場合、食べられない食材とします。
ハハコグサ:6
【まとめ】
・茹で時間は3分
・味は素材自体は無味、ほんのりとしたキクの香りがする
・量として豆皿程度まで可食
・塩以外の味付けをすると旨さが増す
・食感はよいが茎は固すぎる
「無償の愛」
上に書いたハハコグサ、ゴギョウ語源に沿った内容ではなく、当て字の母子草という表記から連想させるような意味となっています。ハハコグサ、ゴギョウそれぞれの花言葉は独立しているわけではなく、ハハコグサ=ゴギョウとして名付けられています。