カタクリです。
食べられるのかどうか?
ユリ科はチューリップ、ユリ(ヤマユリ、オニユリ、コオニユリ)のように、花を愛でるものが多いですが、ユリネのように食用可能なものもあります。カタクリの花も紫色で綺麗ですが、葉っぱも食用可能です。
味はどう?
野草特有の苦みがまったくありません。むしろ、一回噛んだだけで甘味がじゅわーと沁みだしてくる感触が楽しめます。久々に苦くない野草にヒットしました。
食べられる量はどれぐらい?
茎のでんぷんを片栗粉として昔は利用していたぐらいなので、いくらでも食べられそうですが、豆皿から小皿までは余裕としましょう。
茹で時間、食感、味付は必要か?
茹で時間は2分。茎がやや硬かったので3分と迷いましたが、結果として茎のしゃきしゃき感が味わえたので正解でした。3分なら葉っぱもぐにゃぐにゃして気持ちが悪い食感になるところでした。カタクリは、生の葉っぱでもいわゆる草の香りがあまりなく、毒草にあるような臭さもない野菜然とした匂いでした。味は、苦味ゼロ、甘味がじわじわ染み出してくるぐらいの美味といってもよいものです。今回はかつお節を切らしてしまってたので醤油味だけでしたが、ほとんどほうれん草のおしたしと言ってもよく、甘噛むたびに濃厚となる甘味は癖になりそうでした。これまでの野草おしたし体験でもトップ5に入りそうなぐらいのおいしさでした。
この雑草は?
片栗粉の原材料と言われた時代はいつなのでしょう。カタクリの根茎のでんぷん抽出率は50パーセントというのであれば、ほとんどみかけなくなった自生種ではなく栽培農家がいてもいいぐらいですが、半日陰の環境を好み、8年から9年かけて鱗茎をとれたとしても採算にあわないのかもしれません。
カタクリの花が咲くのは毎年4月です。関東でカタクリの里という所を載せておきます。
3ヘクタールの雑木林に100万株
2ヘクタールの斜面に30万株
■狭山市の「野山北・六道山公園」
2万株のカタクリ
ほうれん草を最高値10、青汁を3とした場合の基準とし、0の場合、食べられない食材とします。
カタクリ:7
【まとめ】
・茹で時間は2分
・味は甘味があり、苦味はゼロ
・量として豆皿以上小皿程度まで可能
・醤油味でおしたしとして申し分なし
・食感はしゃきしゃき感
「初恋」「寂しさに耐える」
寂しさに耐えるのは、一葉をのこして生きているのか死んでいるのかわからない状態が8年から9年経ってから、忘れた頃に一回花を咲かせるのでイメージ通りですね。