緑化事業に関わる作業で嫌なことは蜂と毛虫です。暑い夏後の毛虫はすごいという諸先輩方の助言通り、今年は猛暑を超えて激暑（こんな用語はありません）なので、一気に目立ってきました。で、 職場でもついに毛虫代表のチャドクガ退治をしたのでその記録です。
なお、チャドクガ幼虫画像はもろに毛虫画像なので、苦手な人は画像をとばしてください。
チャドクガとは？
チャドクガ幼虫は春（5月）、秋（９月）に椿、サザンカに集る蛾の幼虫です。葉っぱの裏側にびっしりと隊列を組んで葉を貪り食い、最悪その樹木の葉っぱを食いつくしてしまうほどの勢いをもっています。いつも野草の科目を記しているので、チャドクガも書いておくとチョウ目ドクガ科になります。
人を刺すの？
刺します。しかもかなり痒みの強い症状が出てきます。そして、このチャドクガの幼虫は、成虫に触ったり刺された場合はもちろんのこと、死骸や脱皮した殻にくっついている毒毛でさえ、人に著しいかゆみをもたらします。さらに、幼虫が集っている木のそばを通ったりするだけでも、危険を感じて毒毛を飛ばして人に攻撃してきます。隊列を組んで葉っぱを移動することから軍隊毛虫とも呼ばれます。
刺された直後
刺された場合の対策はどうしたらいい？
刺された場合、毒毛を取り払うため水洗いが必要です。かゆいので掻きたくなりますが、掻くと毒毛を肌の上でこすっているのと同じで、かゆい範囲が広がるだけなので我慢が必要です。水洗いできない場合、ガムテープで刺された（またはかゆくなった）部分に当てて一気に剥がすようにすると良いです。このとき、一度使ったガムテープを何度も患部に当てると、毒毛を皮膚にくっつけるだけなので、一回だけ使うことが大事です。
毒毛をとっただけでは依然として痒みが残るので、薬剤を使いますが、筆者の場合、ムヒαEXが痒みをなくす即効性があり、抗ヒスタミン剤も入っているので、炎症もなくしてくれる良き相棒です。ムヒαEXではないただのムヒではまったく効きません。また、皮膚薬の万能薬のアロエも全然効果はありませんね。
薬剤塗ってから6時間後
それと、衣服についた毒毛は一回洗濯したぐらいではおちません。すすぎを３回程度行い、更に50度以上の熱源（乾燥機、アイロン、ドライヤー）にさらして毒毛の毒は消え失せます。実際、１回洗濯した作業ズボンを履いたら、太ももに加え作業時には靴をはいていてどう考えても毒毛にさらされていなかった踵付近が赤痒くなりました。
チャドクガ発生で注意することは？
チャドクガの幼虫は葉っぱが密生している所を好みます。ゆえにチャドクガの幼虫が生息しにくい環境にするためにも定期的な剪定で空間を開けることが大事です。万一、チャドクガの幼虫が発生してしまったら、
①幼虫の集っている枝葉を全部切り取る
②スミチオンという薬剤を使用して幼虫を退治する
ことが必要です。
①幼虫の集っている枝葉を全部切り取る
幼虫の毒毛拡散防止のために、コンビニ袋などに切った枝葉をいれておくほうがいいでしょう。そのときの服装は長そで長ズボンだけでなく、合羽などをせめて上衣だけでも羽織るなどの簡易防護服を用意しておくほうがいいです。
②スミチオンという薬剤を使用して幼虫を退治する
スミチオンの希釈濃度は経験上100倍程度にすれば、幼虫はすぐ死んでしまいますが、樹木への影響はまったくなかった実績があります。
