アメリカフウロです。
食べられるのかどうか?
どの文献にも有毒という情報はありませんので食べようと思えば食べられます。同じフクロソウ科のゲンノショウコは胃腸薬として有名です。
葉っぱの形状からはキク科に似てますが、筆者も勘違いしてました。
味はどう?
噛んだ直後は無味ながらも、微妙な渋みと粉っぽさがあります。そして何より、煮た後の見た目がまずさを象徴しています。過去、こういう茶色系に変色してうまかった草はありません。はっきり言ってまずいです。
食べられる量はどれぐらい?
味の渋みと粉っぽさ、見た目から、我慢してのひと口がいいところです。
茹で時間、食感、味付は必要か?
葉っぱが薄いのに対して茎がかなり固かったものの、煮過ぎると葉っぱが崩壊してしまうので2分で妥協しました。茎は手でちぎれなかったものの、包丁でひと口大にすれば何とか噛み切れる程度にはなります。そういう意味では食感だけはよかったですね。味の渋さと粉っぽさは、味付してもまったく改善されず、食材にはなりえない草です。
この雑草は?
名前の通り、北アメリカ原産の帰化植物です。ただし、環境省指定の外来植物には分類されてませんので敵視されているほどの勢力はもっておりません。
利用法として、薬草としての実例もなく、ましてや食材にされるわけでもありません。まったく役に立たない草のようにみえますが、「青枯病」に効くという報告があります。青枯病とは、実が熟す前に枯れてしまう農家にとっての疫病神です。
青枯病に効く文献はこちらです。
CiNii 論文 - [報文]アメリカフウロを利用したトマト青枯病の防除
関係ないですが比較的珍しいキンランを見つけたので画像として載せます。
ほうれん草を最高値10、青汁を3とした場合の基準とし、0の場合、食べられない食材とします。
アメリカフウロ:2
【まとめ】
・茹で時間は2分
・味は渋く粉っぽい
・量として我慢してのひと口
・塩以外の味付けをしても不味い
・食感だけはまし
「誰か私に気づいて」
確かに草丈は低いし、花も小さな紫の花を咲かせるだけで地味すぎる草です。これで美味なら訴えかける意味でも通じたでしょうが、農家を除き気づかなくてもいいでしょう。